夏休みに帰省すると、ちょっとしたアルバイト。
自宅に近所の小学生たちを招いて塾の真似事。
ほんとに田舎だから、4年制の大学にいってるだけで、才女と思われてる。
塾といっても、夏休みの宿題を手伝っているようなもの。4人の子を一ヶ月教えてアパート代と光熱費が稼げるくらい。
4〜6年生が4人で、男子が3人、女子1人。
夜の午後7時くらいから教えて、終わったあとはおやつ。
それで終わりだけど、子供たちはおやつの後にひとしきり遊んでから帰る。
テレビゲームだったりトランプだったり。
小学生でも高学年だから、ちょっとおませ。
あたしがノースリーブで、ブラなんかがチラっとみえたら、顔を見合わせて何か話してる。きっとエッチなこと。
ハンカチゲームって、あって、それと似たようなゲームをあたしが提案。
ルールは単純。一分間くらい電気を消して、その間にハンカチを他人に渡す。
たいていあたしが鬼役で、あたしが電気をつけたとき、誰がハンカチをもってるか当てるだけ。
子供たちは「真っ暗」が好きみたい。真っ暗な一分間に、お互いをくすぐったりして、大騒ぎ。
あたしのほうにも、恐る恐る手が伸びてくる。
だから、
電気を消したあと、こっそり、その場を離れるの。
輪になって座ってる子供たちから1メートルくらい離れて立つ。
ワンピの下はなにも着てないから、できるだけ衣擦れの音がしないように。
「あれ?先生いないの?」「いるよ」
「どこ?」 「こら、立っちゃだめ。そこ動いたらだめよ」
さわられたりしたら、裸だった分かってしまう。
見えないけど、見られないけど、胸があつくなる。
子供たちの嬌声のなか、暗闇で自分を慰めた。 遠い夏。
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